今日のN響2006/03/04 22:45:56

アシュケナージのチャイコフスキー1と6番。
この音楽監督はいつも淡々と乾いた指揮をするので、
この人のチャイコフスキーにはカタルシスが足りないと思う。
どちらかというと、こないだ聴いた
スクリャービンの方が合ってる。

ねっとりしたロマン派の曲は眠くなるので、
ウラジミールさんは私の好きな指揮者ではあるのだよ。

Airmac ExpressがB&OのいっこしかないAUX端子を占有しているので、
泣く泣くBeogram(ターンテーブル)を外したわけで。
あのすばらしくかっこのよいプレーヤーが使えないのは
痛恨の極みではあるのだけれど、
はるかにAirなitunesの方が便利。

私が今より遥かにロックアルバムを買いあさっていた頃は
CDが世の中を席巻し終わりつつあったころなので、
街には大量の中古レコードが叩き売られていた。
わりとびんぼうだった私はそれを当たり前のように買っていた。
ターンテーブルはあるにしても、LPを聴くことは
なかなかにめんどうな作業ではあるので
そう頻繁にきかないのだけれども、
図書館の古い本のようなにおいのするLPのジャケットをみると、
簡単にCDで買い直す気にもなれずにいたのですが、
とうとう背に腹はかえられなくなりました。

とりあえず、amazonでBostonを4枚まとめ買ったよ!
次はTOTOの1stでも買おうかしらね。

get back!2006/03/07 22:34:16

たまたま高校の同級生のブログを見つけた。
といっても、mixiのコミュニティ経由だから
まるっきり偶然というわけでもないのだけど。

当時とかわらない痛々しい言説のおかげで
すぐに彼だと特定できたのだけど、
あまりの変わりのなさに驚いた。
だって、恐怖の頭脳改革とかFoxtrotとかをおおまじめに
当時とまったく同じ口調で褒め讃えてるんだぜ。

当時、学内ではブルーハーツとかラウドネスとかが人気で
彼は数少ない洋楽好きな、話しの通じる仲間だったのだけど、
今様の言葉でいうと、あまりのクレクレ厨っぷりに
じつのところ、できるだけ関わらないようにしていた。

「ちょっとあいつってめんどくさいやつだよな」
と意気投合したプリンス好きの彼とは、
その後自ら命を絶つまでの間、一番の友人となるのだけど、
それはまた、べつのはなし。

たまに故郷に帰ると、
家の周りの道があまりに細かったり、
通っていた小学校までの道が記憶より全然近かったり、
部屋から見える山々(盆地なのでね)がすごく低く見えたり
するようなものと同じ気持ちになってしまうのは、
今の彼の姿に当時の自分を見るからだと思うのですよ。

ある意味、きっと彼はぼくよりずっと幸せに
生きているのだと思うのですよ。たぶんね。
だからといって、ああなりたいとは思わないのだけど。



ところで、故郷の山々が低く見えるのは、
きっといますんでいるところが
日本で一番高い山と二番目に高い山に囲まれた
なんだか豪華な盆地に住んでいるために
よけいにそう見えるのが正解だとおもうよ。

road to an intelligentzia2006/03/09 12:41:45

いままでインテリ風をよそおっていたのですが
心機一転、真のインテリをめざすべく
論文をいろいろ取り寄せてみたり
英語で書かれた教科書にくびったけをしてみたり
いろいろ努力をしようとしているのですが、

…対数の計算がすでにできなくなってる。

と軽くチャーリー・ゴードンの気持ちを味わっています。
たどりつくべきばしょえの道のりわはるかにとおく、
そしてけわしいですよ、キニアンせんせえ。

圧縮圧縮2006/03/12 11:49:31

CDプレーヤーの周りに積みっぱなしになっていたCDの
AAC録音がようやく片付いてきたので、
次はラックに並べてあるものを少しずつはじめてみた。
結果的に買った順番をさかのぼって取り出しているので
地層を一枚ずつ剥いで化石を掘り出している気分がする。

しかも、
コロシアム(ハインズマン!)
→テンペスト(ホールズワース!)
→ブラフォード(スチュワート!)
→エッグ(ヒレッジ!)
→ヴァンダーグラフジェネレーター…
と連想的にどんどん引っ張りだすことになってきりがない。
カーブド・エアやアイアンバタフライとかも出てきた。
まるで大掃除のときに出てきた古い雑誌のスクラップのように
つぎからつぎへとトラップされてしまう。
結局ウィッシュボーン・アッシュ聴きながら
これを書いている訳なのだけど。

いまよりずっとロックミュージックが好きだったころに
生活費を切り詰めて買いあさったCDたちなので、
いちまいいちまいが青臭いにおいでいっぱいだ。

当時はスピッツなんかのCDを買うこと自体すごい抵抗があったのに、
今やカエラの新譜を発売日に買ってしまうくらいに成長した。
自分があかぎあいの頃からほぼ毎日見ている
熱心なサクサカーであることをさっぴいても
彼女の1枚目アルバムはチープでシンプルな
girl's guitar rockとしてなかなかのもんだと思った。
2ndはなんかゴージャスになっちゃたけど。

ただ、法事のときに妹が私のipodを覗いて
「こんなの聴いてるの?私この娘きらーい」とか言われた。
プログレッシブロックがすべてだと思っていた20年前は
へんなんばかり聴いていると、変人あつかいされていたので
ようやくふつうの人として認められた気がした。

それはそうとものすごいことを知った。
チュ−ブラーベルズのイントロ(例のエクソシストのやつ)は
バッハのフーガをひっくり返したものらしい。
それを記念して、今朝はipodでMike Oldfieldのcrisesを聴きながら
マクドでホットケーキセットを食してきました。

とどかないせかい2006/03/13 20:18:13

村上春樹恐怖症
村上春樹という作家についてはさほど語る言葉をもってはいない。
だからニュースサイトの見出しに出たときも
とくに何も思うことはなかったのだけど、
創造者に憧れる批評者の気持ちは
きっと理解できるように思う。

幸いにして"engineer"という仕事は
創造性よりも批評性をつよく求められるという点で、
なんとか日々の糧を得ることが可能になっているのだけど
世の中には"researcher"という選ばれた人たちがいて
その中でも特に選ばれた人は、いつかノーベル賞でも
もらうつもりでがんばってるんじゃないのか。
と、うたわれるような人たちだったりする。

そういえば、氏の小説を愛する家人に勧められて
一冊読んだことはある。
自分の思考の中にある閉ざされたもう一つの世界の中に
引きずり込まれていく主人公の話だった。
ただ、当時の自分には読みやすく、かつ話の破綻していない
PKディック(+少々のWギブソン)という印象しかもてなかったのよね。
(と書いてみて気がついたが、それはかなり凄いことだね)

一度ユービックやパーマーエルドリッチの三つの聖痕あたりを
読んでもらって感想を聴いてみたい気がする。